MARUYAMA Tokio
15.Dac 2015 - 17.Jan 2016
International Art Biennale "FRESH WINDS 2015-2016" Gurdur, Iceland
Reading the Winds
現地の子ども達と、ヒモを結ぶワークショップ オープニングでのインターベンション パフォーマンス(3回目) コラボレーションから
パフォーマンス(2回目) パフォーマンス(番外) パフォーマンス(1回目) パフォーマンス(1回目) アイスランド・ガーダー(Gardur)におけるレジデンス型のアートビエンナーレ (2015.12.15?2016.1.17 オーガナイザー / ミレア・サンパー)。
今回のテーマは、"Tides"。約50名のアーティストが、旧介護施設の建物で生活を共にし関わり合いながら、現地各所で制作・発表。
タイトルにあるように、海辺沿いのこの地は気温がひどく下がるわけではないが、強い風が吹くのが特徴。冬のこの時期は日照時間が約4時間ほどで、雪が舞ったりしても風で吹き飛ばされ積もるということはない。しかし、道はすぐアイスバーンになり、強風の中で歩くのはけっこう危険な状況になる。広大な地平線が360。見渡せるこの地で、まず現地入りしてから各所の下見をして、4日ほど考えプランを策定。気まぐれな気象と短い制作時間を踏まえつつも、あえて困難な野外での発表に挑んだ。
プランは、新旧二つの灯台の間(約210m)を、二つの方法で「つなぐ」ことをメインとした、複合的なサイトスペシフィックなアートワーク。
一つは、灯台の天辺同士を、この地で使われる海底で使う丈夫な漁網ロープでつなぎ、風になびくもう一つの約9mのロープ(片端が細かくほぐされている)を上空に吊るし、その下方にベンチを向かい合わせて設置。
もう一つは、この街(500世帯・約1500人)の住人の方から頂いた各種の布地でヒモ状の端切れを作り、それを地元の学校の生徒(6歳〜15歳くらいまで約250人)に結んでもらい、それをパフォーマンス(インターベンション)の小道具として用いつつ、二つの灯台の間の地表を這わせベンチに結ぶ、というプラン。視覚的には極めてシンプルな作品である。
テーマにある、"Tides"のイメージから、眼に見えない気流のようなものとどのように関わるかかが問題だったが、新旧の灯台の軸線を結ぶ「時間の潮流」、この地(Gardur)から世界へつながる「空間の波及」のようなことを、二つのベンチを向かい合わせた空白の場(間)を一つの特異点として想定するとともに、表現することが大きなねらいとなった。
さらに、他アーティストとのコラボレーション等も行い、これらの複数の作業・作品は、すべての過程を含めた「Artwork-in-process」としての表現となっている。
総合タイトル:"Reading the Winds"
(インスタレーション/パフォーマンス2回/ワークショップ1回/番外パフォーマンスおよびコラボレーション3回 )
*布地を用いた一連のパフォーマンス(インターベンション含む)のタイトルは "Transition"。⇒ インスタレーション ページへ
Home Copyright (c) MARUYAMA Tokio. All rights reserved.